意外と怖い生活習慣病の話
本当は怖い高血圧
高血圧とは
血管にかかる圧力が安静状態で正常値よりも高い状態をいいます。
高血圧は、別名”サイレントキラー”と呼ばれ、知らず知らずのうちに大変な病気に
発展していくことがある怖い疾病です。
脳外科的疾患では、くも膜下出血や、血管解離、脳出血など高血圧が原因の疾病があります。
近年これらの疾病は、降圧剤の進歩により数が減少してきています。が、血圧が高いままだと
重篤な後遺症が出現してしまうもしくは、命が危ぶまれる状態になることが多く注意が必要です。
なぜこんなことを言うかというと、最近外来でよく見る血圧の高い患者さんには
若い方(20~30代)が多く、若いうちの無茶によって、のちにかなりの苦労が強いられて
しまうこともあるからです。
血圧が上がる原因には、遺伝的な疾病や生活習慣、ストレス、心理的なものながあります。
最近の寒暖の差の影響で、血圧が上がりやすくなっている方が多いです。
40代以降の方に注意してほしいことは、若いころは血圧が低かった方でも、年齢がかさむと
突然血圧が上がることがあります。
季節の変わり目には、血圧を測る機会をおおくすることが大切です。
特にサウナ好きな方、頭痛が多い方、動悸がする方、他の生活習慣病を指摘されている方は、
早期に血圧を測り、150超えているようなら近医を受診されることをオススメします。
高血圧と脳疾患
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高血圧が直接の原因と言われる脳出血は、
降圧剤の開発とともに減少傾向になりました。
しかし、長年の生活習慣病や血圧による血管損傷による動脈硬化などが
原因の脳梗塞が最近台頭してきております。降圧剤は、
一生のまないといけない薬ではありません。
適切な生活習慣の改善で服薬しないでよい時も来ますし、
季節によっては減量も期待できます。
海外のエグゼクティブは、高血圧が脳卒中、心疾患のリスクになることを
知っているため、薬を自分で買って服用しているようです。
リスクを知って、降圧剤を飲んで高血圧を予防することは、
大病を予防することにつながります。
まずは、自分の通常の血圧を知りましょう。
最近は、温泉、ショッピングモール、スポーツセンター、
ジムなどで測定できます。
運動する方は、運動前と後測ってみてください。
運動前に150超えていたら、その日は、お風呂だけにしてください。
サウナ後の冷水や、筋力トレーニング中の脳出血発症リスクは高いです。
脳出血に限って言えば、寒暖の差もリスクになります。
冬場は、朝のトイレやふろの脱衣所は体が冷えやすいので
発生しやすいです。
通常血圧は温かくなると下がる傾向があります。
夏に降圧剤をやめられる方も多いです。
でも、6月のつゆ、秋口の寒さなどの時期に、
体が冷えると高血圧でやすいので注意が必要です。
血圧の管理に関してですが、血圧を測るように指導すると、
それを体調の指標にしようと、1日に10回以上測定される方がおられます。
人間はロボットではないですから、その時の天気、体調や、
感情などにより10~30位変動します。
定期的な血圧測定は、朝食後、夕食後の2回程度で十分だと考えます。
もし、鎮痛剤を飲んでも治りにくい頭痛があったり、顔がほてってったりしたときは、
血圧を測ってみてください。意外と高血圧だったりするかもしれません。