頭痛について
怖い頭痛と、怖くない頭痛
頭痛はありふれた病気です。
頭痛のほとんどが、命にかかわらない『怖くない頭痛』ですが、一部には放っておくと命に係わる『怖い頭痛』があります。これを区別することがとても大切です。
頭痛のほとんどが、命にかかわらない『怖くない頭痛』ですが、一部には放っておくと命に係わる『怖い頭痛』があります。これを区別することがとても大切です。
怖くない頭痛
筋緊張性頭痛
いわゆる、肩こりからくる頭痛です。
いつもの頭痛がたまにある程度で、そのつど市販の鎮痛薬で治まるようなら問題はないでしょう。
片頭痛
ズキンズキンと痛むタイプの頭痛で、多くは頭の片側に起こります。
若い人に多く、発作的に起こり吐き気を伴ったりする、とてもつらい頭痛です。
身体を動かすのが辛くなり、光や音の刺激で悪化したり(光過敏・音過敏)、匂いに敏感になったりします。周期的に起こり、日常生活に支障をきたして、仕事や家事を休まざるを得ないこともあります。
生理の前後に多く起きたり、前触れとして、視界に何かチラチラ・ギラギラするものが拡がったり(閃輝暗点)、手足のしびれ・脱力を感じたり、下痢などの腹部症状、言葉の喋りにくさが起こったりすることがあります。
治療薬は数種類あるので、順番に試していくことが必要です。
1か月に10回を超える片頭痛発作がある方には、予防薬もあります。定期的に内服することで発作頻度を抑制します。
さらに最近では、新しい片頭痛治療薬「エムガルティ」「アイモビーグ」「アジョビ」などのヒト化抗CGRPモノクローナル抗体製剤を使った月1回の注射による治療が、選択できるようになりました。
これは、使用し続けることで、発作回数の減量(薬を飲む回数の減少)が期待できるお薬です。
新薬のため、費用が高額です。3割負担の方で、1か月に13,000~27,000円程度かかります。